【宅建士】の試験勉強に他資格の民法は必要か!?
今日は、基本的に宅建士の試験勉強には宅建士のテキストと問題集で充分であることと
司法書士・行政書士・司法試験の問題までは解く必要はないが
司法書士のテキストは使い方次第では宅建士の試験にも有効である点についてお話しします
何で弁護士でも行政書士でもなく司法書士と比較するの?
不動産を多く扱う点で宅建の範囲に近いからです
※司法書士の民法過去問も95%の正答率までは繰り返しました(あくまでも過去問)
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1.試験の目的と範囲の違い
宅建士試験は不動産取引に必要な知識をチェックする試験です。なので、民法についても不動産取引に関連する基本的な部分をしっかり理解していればOKなんです。
一方、司法書士試験は法律のプロとしての深い知識が必要なので、民法全般を詳しく学び深掘りしないといけないので
司法書士試験の全範囲を宅建の為に勉強するのは基本的にオーバースペックだと思います。
2.実務における役割の違い
宅建士は不動産の売買や賃貸の現場で活躍します。取引がスムーズに進むようにサポートするのが主な仕事です。
それに対して、司法書士は登記や法的な書類の作成など法律の専門家としての仕事をします。
その為には権利変動や相続含め多角的な視点から解決出来る知識が必要になりますが、宅建士は基本的な内容をシッカリと理解していることが重要なんです。
お客様に間違った案内をしない!法的に問題ない契約か判断できるようにする
担当宅建士が法律を理解しているとお客様も安心ですね
3.必要な民法知識の深さの違い
宅建士試験では所有権や抵当権、賃貸借契約など、不動産取引に直結する基本的な民法の知識が問われます。
司法書士試験では民法全般について更に奥深く学び権利変動過程を自身で見極める必要があります
その他にも司法書士の民法は登記を想定したところまで理解する必要があります。
宅建士は登記業務はやりませんし出来ませんので、そこまで深く知っていなくても大丈夫なんです
4.必要勉強時間の違い
宅建士は比較的短い期間で資格を取れるように設計されています。
一方、司法書士は長い時間をかけて高い専門性を身につけることが求められています。
司法書士の民法まで全部理解して宅建士の試験に臨もうとすると民法の勉強量だけで、宅建士試験の合格目安勉強時間を超えてしまうこともあると思います
参考までに私が持っている司法書士のテキストは約1200ページあり、宅建士の民法等のテキストは約390ページです。
更に1ページに記載されている文字情報量は2倍〜2.5倍くらいは体感ですがあります。
本当はもっと短い時間で合格できたのに…という点に気をつけてください
5. 試験の違い
宅建士試験の民法の問題は、4つの選択式の中から1つを選択する問題が多いです。
それと比較して、司法書士試験は5つの選択肢の中から2つを選択する問題が多いです。(組み合わせされてます)
試験の方式も違うので司法書士試験の方式よりも、宅建士の試験を受けるので宅建士の問題に慣れている必要があります
当日の問題に慣れておくのも大事なことなんだね
まとめ
以上の理由から、宅建士試験では宅建士のテキストに書いてある基本的な民法を理解していれば充分なんですが、
1点だけそうではない点があるので最後に余裕のある方や宅建のテキスト読んでも民法が分からないという方の救いになるかもしれない事を記載しておきます。
法律の中でも民法はとても範囲が広く司法書士のテキストは宅建士のテキストと比較して数倍もあるとお話ししました。
宅建士のテキストよりも深く理解しないといけないからです。
では、なぜそんなにたくさんの文字情報が必要なのでしょうか!?
民法を理解するにはそれだけの情報量が必要だ!ということです
この情報量をなるべくコンパクトにして要約して宅建士のテキストは作成されています。
予備校を利用している受験生は講師がこのコンパクトにした情報の部分を講義で穴埋めしてくれることで理解が進みますが
独学で宅建士のテキストだけ読んでいると文は短いし、優しい表現なのに何故か理解が出来ないという事が起きる場合があります
これは、『優しい短い文章は必ずしも理解しやすい文章ではない』と、いう事です。
司法書士のテキストに書かれている説明を読めば思考の細かな過程まで書かれていて逆に理解しやすい
説明が穴抜けしていない方が頭の中で一本につながるんです。
独学で勉強されていて、どうしても民法の理解に困ったら民法の考え方の部分は無料公開されている講座も多いので司法書士の民法講義をザッと見てみたり
宅建の問題で問われている事を司法書士のテキストで確認するのは逆に近道かもしれません。
個人的にはリアリスティックのテキストと松本先生の講義がオススメです。
宅建試験後に購読し、リアリスティックはこんなに分かりやすく書かれているんだと驚きました
※利害関係はありません
ただ、司法書士のテキストを追加で揃えようとすると3冊あるので1万円くらいかかってしまうのがデメリットです
宅建の後にステップアップを考えている方や、何がなんでも独学派には良いですが、
素直に予備校を利用するのもアリかなと思います。
勉強、頑張ってくださいね!少しでも皆さんの助けになれば嬉しいです。何か質問があれば、いつでもコメントで教えてくださいね。
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